AIを用いた社内FAQの種類と活用法

June 10, 2024
目次

社内FAQの必要性は感じているものの、どのようにFAQを構築すればよいのか?もしくは、もっと効果的な運用方法はないだろうか?とお悩みではありませんか?社内FAQの構築や運用にAIを活用することで、コンテンツ制作や検索が容易になり、結果として問い合わせ対応業務を効率化できるようになります。ただし、生成AIを業務利用するにはいくつかの注意点もあります。社内FAQにAIを組み込むメリットや注意点を解説します。

1.FAQにAIを活用するメリット

FAQには、従業員の自己解決率を向上させ、問い合わせ業務を効率化させる効果があります。
FAQで自己解決率を向上させるためのポイントは、こちらの記事でも解説しています。併せてご一読ください。

社内問合せ削減のポイント! FAQの活用で自己解決率の向上を

また、このFAQにAIを活用することで、

  • FAQ自体の更新や追加が容易になる
  • FAQ内のコンテンツをユーザーが見つけやすくなる

というメリットがあります。

1-1 FAQ自体の更新や追加が容易になる

従来のFAQコンテンツの管理は手作業で行われることが多く、時間と労力がかかるものでした。しかし、AIを導入することで、FAQの内容を自動的に更新したり、新しい質問と回答を追加したりすることが可能になります。
例えば、新製品のリリースやサービスの変更があった際に、AIが自動的に関連するFAQを生成し、既存の情報を最新のものに更新します。これにより、管理者の負担が軽減され、常に最新の情報を提供することができます。

参考:年換算で240時間の業務工数を削減可能に!柏崎市様のChatGPT活用方法とは? 

1-2 FAQ内のコンテンツをユーザーが見つけやすくなる

AIを活用することで、ユーザーである従業員がFAQ内のコンテンツを見つけやすくなり、問い合わせ自体が減少するという利点があります。また、業務における漠然とした疑問は、検索することすら難しいこともありますが、AIは曖昧な問いでも文脈から解釈して解を提示してくれるため、業務上の疑問や課題を迅速に解消することができます。
これにより、ヘルプデスク担当者の負担も軽減され、質問者である従業員の満足度も向上します。

2.社内FAQ 2つの種類

社内FAQには大きく2種類あります。

2-1.ナレッジベース型

ナレッジベース型のFAQは、ユーザーが自分で情報を検索し、必要な情報を見つけ出すことができます。例えば、検索バーにキーワードを入力することで、関連するFAQが表示される仕組みです。AIはユーザーの検索履歴や行動パターンを学習し、より適切な情報を提供することができます。これにより、ユーザーは短時間で必要な情報にアクセスできるようになります。

メリット:コンテンツの追加が容易。情報の網羅性が高い。

デメリット:情報を探す(検索する)スキルが必要。

2-2.対話型

対話型FAQは、ユーザーがチャット形式で質問を入力すると、AIがその質問に対して最適な回答を提供したり、関連するFAQコンテンツを提示してくれたりします。これにより、ユーザーはまるで人と対話しているかのようにスムーズに情報を得ることができます。AIは自然言語処理技術を活用して、ユーザーの質問を理解し、適切な回答を生成するため、ユーザーはよりパーソナライズされた体験を享受することができます。

・メリット:ほしい情報が自動的に手に入る。

・デメリット:必ずしも回答が正確ではないことがある。 ツールの導入ハードルは高い。

いずれの種類でも、いかにユーザーが自分に適した情報を見つけられるかが重要となりますが、AIをFAQに利用することで、FAQの管理が効率化され、ユーザーの利便性も向上します。

3.AIを使って FAQを構築する際の注意点

AIを活用してFAQを構築したり運用をしたりすることは、業務効率化やユーザー体験の向上に大いに役立ちます。しかし、AIを導入する際にはいくつかの注意点があります。ここでは、AIを使ってFAQを構築する際の重要なポイントについて解説します。

3-1 AIが出す情報は必ずしも正確ではない

AIは大量のデータを学習し、そのデータに基づいて回答を生成しますが、必ずしもすべての情報が正確であるとは限りません。AIが誤った情報を提供するリスクも存在します。学習データに誤りが含まれていた場合や、ユーザーの質問が曖昧であった場合はもちろんですが、そうでなくてもAIは不適切な回答を生成する可能性があるということを理解しておくことが重要です。

このため、AIが生成する回答の精度を常に監視し、必要に応じて人が修正を行うことが必要です。定期的なレビューとフィードバックのプロセスを設けることで、AIの回答の質を向上させることができます。また、AIが提供する情報に対して人間の監督を行うことで、誤った情報が提供されるリスクを最小限に抑えることができます。

3-2 情報セキュリティには細心の注意を払う

AIを活用したFAQシステムでは、多様なデータが処理されます。このため、情報セキュリティには細心の注意を払う必要があります。特に、個人情報や機密情報が含まれる場合、その取り扱いには厳重な管理が求められます。

企業が独自のNGワードを設定し、個人情報やセンシティブな情報を検知することで、外部への情報漏洩リスクを大幅に低減し、企業のデータ保護を強化します。これにより、企業は顧客の信頼を保ちつつ、安全にサービスを提供できるようになります。

4.FAQに適した企業向け生成AI「Crew」

ChatGPTを業務活用すれば、効率化につながるのでは?という期待はあるものの、なかなか利用できない要因の一つとして、セキュリティの問題があります。ChatGPTは、様々なインプット情報を基に学習するものですが、情報セキュリティの観点から業務利用には制約があるのが実情です。

学習目的に使用されず、セキュリティが担保された「Crew」であれば、そのような心配はありません。そのため、社内の独自情報を参照することができ、社内FAQに適しています。

こちらの資料では「Crew」の特徴や導入事例を具体的に解説しています。是非ご一読ください。

Crew(クルー) サービス紹介資料

FAQにAIを組み合わせる際は、最適なAIを選ぼう

管理者が自らコンテンツを作り、ユーザーが自ら検索するFAQは、効果的な面もある一方で、うまく機能しないリスクもはらんでいます。そこで、FAQにAIを組み込むことで、FAQコンテンツの制作も、情報の検索も容易になります。しかし、社内の情報を扱うFAQにおいては、情報セキュリティを担保する観点を欠かすことはできません。

セキュリティやサポートに長けた「Crew」であれば、ChatGPTの機能をセキュアな環境で活用することができ、FAQの導入効果も向上することでしょう。

ブログ一覧へ戻る